
株式会社ヘラルボニー(以下、ヘラルボニー)と東京モノレール株式会社(以下、東京モノレール)は2025年3月に続く共創の取り組みとして、2025年8月11日(月)より東京モノレールの車体を作家のアートで彩るプロジェクトを開始いたしました。ヘラルボニーが主催する国際アートアワードHERALBONY Art Prize 2025にて「JR東日本賞」を受賞した生田梨奈子氏の作品「つながる風景」をまとった車体が「ふつうを超えて、どこまでも」人々を新しい価値観が生まれる未来へと誘います。


共創の背景・コンセプト
今回の共創のコンセプトは「世界に繋がる 未来に羽ばたく」。東京モノレールは日々、世界からのお客様の玄関口である羽田空港と都心を繋いでいます。この度、その車両を彩る作品を手掛けたのは、生田梨奈子氏。画用紙ではなく紙やすりに色鉛筆で描かれた色彩豊かな作品は、あらゆるものをつなぎ、すべての人の心豊かな生活の実現を目指す、というJR東日本グループのビジョンに通ずるものがありました。
これまで「自身の障害を公表することに抵抗があった」と語る生田氏にとって、国際アートアワードへの応募は、勇気を持って踏み出した大きな一歩でした。そこから大きな可能性が開けたように、世界中から訪れる人々にも、新たな扉を開ける勇気を与える存在になってほしい、モノレールに乗車する方にも新たな体験をしていただきたいと願っています。
また、同期間には車内ポスターに「あたりまえを超えて、どこまでも」のメッセージを掲示。「ふつう」や「あたりまえ」という意識を超えて、まだ見ぬ風景と出会いたい。あらゆるものがつながり、すべての人の心豊かな生活が実現されるさまを目にしたい。先入観から自由になった未来の風景へ向かいたいという想いを乗せてモノレールが走ります。
「JR東日本賞」選出理由(JR東日本コメント)
各ピースが魅せる表情と、それらがつながることで生み出される一体感が素敵な作品です。 あらゆるものをつなぎ、すべての人の心豊かな生活の実現を目指す私達のビジョンと重なり、社員投票で最もグループ社員の心に響いたことから、JR東日本賞に選定しました。皆さまにも「つながる」ことで生まれるワクワクや未来への可能性を感じていただきたいです。


▲HERALBONY Art Prize 2025受賞式にて
HERALBONY Art Prize 2025について
2024年よりヘラルボニーが主催する国際アートアワード。世界中の障害のある表現者を対象に、一人ひとりの作家としての才能を評価し、さらなる活躍の機会を生み出すことを目的としています。第2回となった今回は、世界65の国と地域から総勢1,320名・2,600点以上の応募がありました。
運行期間
2025年8月11日(月)~2026年7月31日(金)予定
運行区間
東京モノレール羽田空港線(モノレール浜松町駅~羽田空港第2ターミナル駅)
展示内容
①東京モノレール車両(車体側面)
②東京モノレール車両(車内)



起用作家・アート作品
HERALBONY Art Prize 2025 「JR東日本賞」受賞作品
作品名「つながる風景」


生田梨奈子 /Rinako Ikuta(千葉県)
幼少期からものづくりが好きで、絵を描いたり、人形の服の制作をしていた。9歳の時、家族と共にユーラシア大陸を列車で横断した経験は、彼女の創作活動に大きな影響を与えた。2015年頃、臨床美術の教材で紙やすりに色鉛筆で描く技法と出会い、そのざらついた描き心地と独特の質感に魅了される。以降、自身の表現のひとつとして取り入れ、音楽のリズムや感情の高まりに導かれながら、鮮やかで直感的な色彩を生み出すようになった。本作「つながる風景」は、6cm×18cmの紙やすりに描かれた作品を10枚並べたもので、それぞれには友人のイメージや音楽から受けた影響が込められている。
(株式会社ヘラルボニーによる受賞作品紹介より)
<生田氏コメント>
私は、音楽に感動した時や気持ちが溢れる時に絵を描きます。エキサイティングしながら描いた絵を10枚並べたら新しい風景が広がった作品です。東京モノレールを利用される方の、楽しい、面白い、いつもとちょっと違う等のワクワクした気持ちと共鳴できたら嬉しいです。作品を使っていただきどうもありがとうございます。
<STAFF>
プランナー:長尾 綾乃(ヘラルボニー)
プロジェクトマネージャー:岡 志津(ヘラルボニー)
ビジネスプロデューサー:泉 雄太(ヘラルボニー)
グラフィックデザイン:オダ ヒロト(株式会社SOJI)
コピーライティング:北野 早苗
翻訳:戸田 いつか
撮影:橋本 美花