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News Release
02.Feb.2026

海外の福祉施設とのパートナーシップが10箇所を突破

フランス・ベルギー・アメリカなど6カ国と連携強化

株式会社ヘラルボニーは、海外の福祉施設と結ぶパートナーシップ契約数が10箇所を突破したことをお知らせいたします。内訳は、フランスが3箇所、ドイツ・ベルギーが2箇所、イタリア、スペイン、オランダ、アメリカがそれぞれ1箇所の計11箇所へと拡大しました。

 

ヘラルボニーは「異彩を、 放て。」をミッションに、障害のイメージ変容と福祉を起点に新たな文化の創出を目指し、2024年7月よりフランス・パリに子会社「HERALBONY EUROPE」を設立しました。世界最大級のスタートアップ集積施設「Station F」に拠点を構え、IPライセンスビジネスを軸に欧州で事業を展開しています。

 

海外での事業展開と同時に、海外の作家との契約も積極的に拡大しています。異文化への尊重を前提としながら、メンバーひとりひとりが現地の福祉施設と向き合い、対話を重ねることで、10箇所を超える新たなパートナーシップが実現しました。すでに一部の作家においては、プロダクトへも起用されています。

契約を締結した福祉施設の紹介

フランス|L’atelier A92(ラトリエ・アー・キャトルバンドゥーズ)

日本の「就労継続支援事業所」に相当するフランスの施設。なかでも、創作活動を「労働作業」として継続できる施設はフランスでは非常に少なく、Atelier A92 はその数少ない例の一つ。所属作家Helene Dum.の作品は、2025年12月より配布が開始されたJALの紙コップに起用された。

公式WEBサイト|https://www.esat-france.eu/creation-artistique/

《 Arômes(香り)》Hélène Dum.

ドイツ|Die Schlumper(ダイ・シュランパー)

1980年にRolf Lauteによって創設されたドイツ・ハンブルクのアーティストグループ。現在は、創設者Rolf Lauteの娘であり、作家と真摯に向き合う父の姿を見て育ったAnna-Karoline Pongs-Lauteがダイレクターのポジションを引き継ぐ。現在は約30名のアーティストによって構成され、国際的に高い評価を受けている。所属作家 Thorsten Raabの作品を起用したスカーフが、2025年12月現在ヘラルボニーの自社プロダクトとして販売中。

公式WEBサイト|https://www.schlumper.de/

《Germany(ドイツ)》Thorsten Raab

HERALBONY オンラインサイト 販売ページ|https://heralbony.com/blogs/artists/thorstenraab

 

アメリカ|Creative Explored(クリエイティブ・エクスプロード)

HERALBONY Art Prizeの審査員も務めるハリエット・サーモンがアート・パートナーシップ担当ディレクターを務めるアートスタジオ。サンフランシスコを拠点に、40年以上の長い歴史を持つ。サンフランシスコは、アメリカにおける障害福祉・障害者権利アクティビズムの中心地として知られ、Creativity Exploredの活動はそうした社会的背景の中で育まれてきた。現在、約140名のアーティストが在籍し、管理している作品数は3万点以上にも及ぶ。

公式WEBサイト|https://www.creativityexplored.org/

《Untitled(無題)》 Taneya Lovelace

左から 《Untitled(無題)》Samantha Mathews, 《Untitled(無題)》Samantha Mathews,《Untitled(無題)》Taneya Lovelace

オランダ|Pura Vida(ピュラ・ビダ)

ジョーク&ジョン・ウィンターズ夫妻によって2017年に設立されたアートスタジオ。複数のアーティストが協働して制作する、大規模で迫力のある作品群が特徴。スタッフの家族も日常的に行き交う憩いの場として活気に満ち溢れ、エネルギーが交錯する中、圧倒的な存在感を放つ作品が次々と生み出されている。

公式インスタグラム|https://www.instagram.com/puravidakunst/

《Fried Chicken》所属作家による共作

《Mind Map》所属作家による共作

スペイン|Debajo del Sombrero(デバホ・デル・ソンブレロ)

芸術および知的障害の分野において豊富な経験を持つ6名の専門家によって、2007年に設立。マドリード中心部にある現代美術センター 「Matadero(マタデロ)」 に拠点を構える。ミッションは、作家の表現を現代美術の領域に位置づけ、新たな知のあり方を指し示すこと。その芸術性が高く評価され、ヨーロッパ、アジア、南米の各地で展示会を行うなど、精力的に活動を展開している。

公式WEBサイト|https://www.debajodelsombrero.org/

《Untitled(無題)》Manuel Cuba

《Untitled(無題)》Ángel Luis Palacios

ベルギー|STUDIO BORGERSTEIN(スタジオ・ボルヘルステイン)

2009年に設立。障害のある作家を対象とするアートスタジオでは、ベルギー最大規模を誇る。現在は23名のアーティストが在籍。自然豊かで広々とした敷地の中、のびのびと制作された作品からは、ヨーロッパならではの空気感が立ち上がる。

公式WEBサイト|https://fr.studioborgerstein.be/studio

《Untitled(無題)》Carlo Buyck

《ik ga samen met mijn lief valentijn gaan vieren(恋人と過ごすバレンタイン)》Monica Laroche

ベルギー|Creahmbxl(クレアム・ブリュッセル)

知的障害のある成人を対象としたアトリエで、創作に適した環境を提供し、参加者一人ひとりが自らの才能を深めることを目指す。アーティストでもあるファシリテーターの指導のもとで、きめ細やかなサポートが提供される。アトリエ間の行き来や、さまざまな技法の試行が積極的に奨励されています。

公式WEBサイト|https://www.creahmbxl.be/

《Untitled(無題)》Willy De Smedt

ドイツ|Atelier Goldstein(アトリエ・ゴルトシュタイン)

アート業界のメインストリームへのアクセスに障壁のある作家を支えることを目的に、2001年に設立。作家の視覚言語を発展させる芸術的指導が特徴で、ドクメンタへの参加やドイツ連邦現代美術コレクションへの収蔵など、ヨーロッパの美術界で高い評価を得ている。

公式WEBサイト|https://www.atelier-goldstein.de/en/

《Untitled(無題)》Snezana Milenkovic

《Frankfurt in the Future(未来のフランクフルト)》Dustin Eckhardt

イタリア|BRIKKE BRAKKE(ブリッケ・ブラッケ)

1997年に設立。トスカーナ州の公的医療機関と連携し、約150名の精神保健サービス利用者が芸術および手工芸プログラムに取り組む。活動は、資格を有するアート・メンターと、クリエイティブ・ディレクターの指導のもとで行われている。

公式サイト|https://www.brikkebrakke.it/

《Untitled(無題)》Manuela Sagona

フランス|Turbulences!(タービュランス)

1992年に設立。視覚芸術にとどまらず、演劇、サーカス、音楽など多様な芸術表現に取り組んでいるのが特徴。10代から50代までの幅広い年代のアーティストが日々創作に励み、生命力とエネルギーに満ちた創造の場となっている。

公式WEBサイト|https://www.turbulences.eu/

《Untitled(無題)》Aleksandar

《Untitled(無題)》Brahima

HERALBONY EUROPE CEO 忍岡 真理恵よりコメント

ヘラルボニーがヨーロッパでの事業を本格的に始める中で、改めて確信したことがあります。

それは、ヘラルボニーが世界に届けているのはサービスやプロダクトではなく「作家との出会い」そのものであり、この本質を研ぎ澄ませてこそ、私たちの事業は国を越えることができるということ。

 

作家一人ひとりの想いや人生、創作の背景を丁寧に受け取り、社会へとつなぐ媒介であり続けること。それこそが、私たちヘラルボニーの仕事であり、クライアントの皆様や、作品を手に取ってくださる方々に対しての存在意義だと再確認する日々です。

 

この取り組みは、時に作家のご家族や支援者の方々も巻き込みながら進む、決して近道のない旅でもあります。

そのすべての土台にあるのが「信頼」です。

障害のある方々を取り巻く状況は、国が違えど本質的には大きく変わりません。多くの困難がある中で、育まれ、守られてきたアートを託していただくには、人と人として出会い、語り合い、信頼を築くこと以外に方法はありません。

 

ヘラルボニーヨーロッパはまだ決して大きな組織ではありませんが、これまで一箇所一箇所、自ら足を運び、時間を共にし、信頼を重ねながらパートナーシップを結んできました。

 

今回の「10」という数字は、じきに20、50、100へと広がっていくでしょう。

しかしその裏側にある、作品を託してくださった方々の想いと信頼を決して忘れることなく、これからも一歩一歩、事業を進めてまいります。

 

そうして集めたアートが、様々な方と出会い、たくさんの驚きと感動を生むことで「障害」の概念を変え、ひいては、誰もが多様な一人の人間として尊重され、肯定される世界を作っていきます。