MY ISSUE / 019

人と組織の可能性を、
信じ抜く

永田翔 組織デザイン部 シニアマネージャー

大学卒業後、大手人材企業の求人広告営業からキャリアをスタート。その後スタートアップでの人事責任者を経て、SHE株式会社に入社。採用、組織開発、HRBP立ち上げに従事。2023年からは事業サイドへ転身し、法人事業責任者を務める。その後、副業として関わっていた株式会社ヘラルボニーに2025年1月より正社員として入社。HRシニアマネジャーとして、人事領域全般を担当。

リクルートで営業を経験し、スタートアップの人事責任者、事業開発責任者を務めてきた永田翔。一貫して「人・組織」をキャリアの軸としてきた彼は、2025年1月よりHRシニアマネージャーとしてヘラルボニーに参画した。

彼が担うミッションは、「一人ひとりの異彩が響き合い、誰もが『自分の居場所』と感じる組織を、共に育て続ける」こと。多様な個性が交わる組織を一つの運動体とすべく牽引する旗振り役だ。

自身がヘラルボニーの熱狂的なファンだったと語る彼がヘラルボニーで見据える未来、そして目指す「対話を通じて最適解を見つけ続ける組織」に迫った。

異彩が響き合う「居場所」を

ヘラルボニーにおける、ミッションや役割を教えてください。

現在は組織デザイン部 シニアマネージャーとして、人事領域全般、総務、そして情報システムを統括しています。

僕が担うミッションは、組織デザイン部のミッションとイコールです。「一人ひとりの異彩が響き合い、誰もが『自分の居場所』と感じる組織を、共に育て続ける」こと。ヘラルボニーらしい健やかでしなやかな組織をつくり、事業成長へ寄与することが、僕たちの役割です。

多様性と集団凝集性の共存に挑戦し、事業と文化の両輪を駆動する組織づくりの旗振り役となる。これが僕の使命だと認識しています。

ご自身のキャリアの軸は、一貫して「人・組織」の領域にあるそうですね。

その通りです。軸は人・組織の領域だと考えています。

リクルートに入社した時も求人広告の営業でしたし、その後、事業開発側に異動した時も、人材紹介モデルや人材領域の新規事業をメインミッションとしていました。キャリアの初期から一貫して「人が働くこと」への課題意識を強く持っていたことが原点です。

リクルートでビジネスのスキルや考え方の“背骨”が形成され、その後入社したSHE株式会社(女性向けキャリアスクール「SHElikes」を運営するスタートアップ)では、受講生の方々の人生が大きく変わっていく姿を間近で目にしました。自分は何を大切にし、どんな人間でありたいのか——深く問い続けた時間でもありました。

こうした経験の積み重ねを経て、今はヘラルボニーの組織の土台を築くことに、全力でコミットしています。

「人生観が変わった」2つの出会い

数ある企業のなかで、ヘラルボニーに入社した決定的な理由は何だったのでしょうか。

理由は大きく2つあります。1つ目は、2021年に参加したICCサミット ソーシャルグッド・カタパルトで耳にした、「“普通”じゃない、ということ。それは同時に、可能性だと思う」 という言葉との出会いです。その瞬間、心の奥が揺さぶられるような衝撃を受けました。たった一言で人生観が変わることがあるのだと知った、忘れられない出来事でした。

以来、ヘラルボニーの熱狂的なファンとなり、いつかこの活動にコミットしたいという想いを抱くようになりました。縁あって副業として関わるようになり、全員が壮大なミッションに愚直に向き合う姿に深く感銘を受けました。

そして、人事という立場から「世界展開を見据えた組織づくり」に挑戦できると気づいたとき、これまで事業・人事の両サイドから培ってきた経験を活かし、自分が挑戦しない理由はないと思ったのです。

2つ目は、娘の存在です。娘の名前には「笑顔」「おおらかさ」「変化を楽しむ強さ」という願いを込めました。彼女の存在は、僕の人生観を大きく変えました。自分の仕事が、未来をつくるものであってほしい。 そして、彼女が生きる社会が「違いがあるからこそ素晴らしい」と言われる世界であってほしい。そんな想いが、親としての責任感とともに、ヘラルボニーで挑戦する大きな原動力になっています。

大学時代に障害のある方との関わりから、社会課題への意識が芽生えていたそうですね。

はい。2012年、大学時代に障害のある方々の活動に触れるなかで、 社会が抱える本質的な課題のヒントは、福祉や障害の領域にこそ眠っているのではないか。そう感じたのが、最初のきっかけでした。 

新卒で入社した人材業界、そしてその後のキャリアを通じて、 「人はどう生きるのか」「どう働くのか」というテーマに、常に向き合い続けてきました。そうした歩みのなかで、ヘラルボニーという事業の形こそが、その問いの答えにたどり着くための道だと、心から腹落ちしたんです。

対話を重ね、共に最適解を育てていく

入社後、ヘラルボニーで働くなかでもっとも驚いたことはなんですか。

一番驚いたのは、メンバー全員が心から「存在そのもの」を承認していることです。これは、ヘラルボニーという会社が持つ、最も美しい文化かもしれません。ヘラルボニーには、「わからない」を「わからないまま」にせず、対話を通して相手との共通点を見つけていく文化があります。さらに、目の前の出来事だけで判断するのではなく、理論や哲学にまで遡って「本質」を全員で議論する。その深さと真剣さに、毎日のように刺激を受けています。

仕事を通じて、ご自身の価値観が変わった出来事はありましたか。

これまでは、自分の行動で誰かが幸せになることを願う「他者視点」を大切にしてきました。それ自体は今も変わっていませんが、ヘラルボニーの仕事は、「自分のため」に行動することが、結果的に誰かの人生を豊かにする。そんな構造を持っていると感じています。

自分の可能性を広げることが、そのまま社会の可能性を広げることにつながる。ヘラルボニーで働くようになってから、そう実感できる瞬間が何度もありました。だから今では、「人の可能性を信じ抜くこと」こそが、僕自身の仕事の軸になりました。

ヘラルボニーで果たしたい、永田さんの夢や目標を聞かせてください。

ヘラルボニーの生み出す作品や組織を通じて、「違い」が「強さ」になることを伝えていきたいと考えています。私が目指すのは、多様な価値観がありのまま承認され、一人ひとりが自分に誇りを持って自己実現できる——“世界で一番、異彩を放つ組織”をつくること。

ヘラルボニーが放つメッセージと挑戦を通じて、80億人それぞれの異彩が解き放たれる社会を実現したい。いま、80人という規模でこれだけ強いカルチャーを形成できています。これから組織がさらにスケールしていけば、変化に富んだ、より強い「運動体」になっていくと確信しています。

その未来を人事としてリードし、共にその景色を見たいと思っています。

 

永田翔 組織デザイン部 シニアマネージャー

大学卒業後、大手人材企業の求人広告営業からキャリアをスタート。その後スタートアップでの人事責任者を経て、SHE株式会社に入社。採用、組織開発、HRBP立ち上げに従事。2023年からは事業サイドへ転身し、法人事業責任者を務める。その後、副業として関わっていた株式会社ヘラルボニーに2025年1月より正社員として入社。HRシニアマネジャーとして、人事領域全般を担当。

MY ISSUE

へラルボニーのメンバーは、多様なイシューを持ち日々の仕事に向き合っています。一人ひとりの原体験や意志は、社会を前進させるポジティブな原動力に変わります。